三菱電気のMSZ-GE2219を購入して設置したので、レビューをお伝えします。同系列のMSZ-GE2220、MSZ-GE2221、MSZ-GE2222、MSZ-GE2223、MSZ-GE2224などもそんなに変わらないと思うので、参考にしてください。
掃除のしやすさ重視で霧ヶ峰に注目
今回コロナを機に25年以上使っていたエアコンを買い換えるに至った経緯は以下に書きましたが、どのエアコンを買うか、非常に迷いました。
最初、電力効率が良い(電気代が安い)タイプを選んでいましたが、電力効率が良いモデルって最新機種で一番グレードの高いモデルになってきます。なので、非常に高額で本体だけで10万円は超えてきます。
でも、待てよ、25年前のエアコンに比べれば、現代のモデルなら低スペックタイプでも十分電力効率良いのでは?と考えました。調べてみると、やはりそうで、安い低スペックタイプでも昔のに比べれば全然電力効率は良いです。なので、電力効率の優先度は下げることにしました。
次に、条件として思い浮かんだのが、「掃除のしやすさ」です。今回のカビの掃除でも素人の自分が一人で掃除できない、というのが非常に歯がゆい気分になりました。なので、次買うなら掃除が一番しやすいタイプにしようと思いました。
ネットで調べると、三菱電機の「霧ヶ峰」が掃除しやすい、というのがわかってきました。
また、以下のブログのように、分解してシロッコファンまで取り出して丸洗いしている例は、ネット上には霧ヶ峰くらいしか見当たりませんでした。
ただ、公式の「取扱説明書」の「お手入れ(16ページ)」を読むと、フラップを取り外しての掃除の方法は説明されていますが、さすがにシロッコファンを取り外しての方法は説明されていません。とはいえ、フラップを取り外せるエアコンでさえ、霧ヶ峰くらいしかみつからないので、掃除しやすいエアコンであることは確かです。
ちなみに、フラップを外せない25年前のエアコンを掃除した際、以下の記事に書いたように、細長いブラシを使ってなんとか掃除しましたが、故障してしまいました。
かといって、以下の記事で書いたように、業者にお願いしても、トラブルは有り得るので注意が必要です。
また、表向き取扱説明書で説明はできなくても、実はシロッコファンも外せる前提で作っているんでしょ?という期待もありました。
霧ヶ峰の最低スペックのGEシリーズに決定
次に霧ヶ峰のどのシリーズが良いか考えました。
私の部屋の広さ6畳に対応したシリーズはGE、S、R、X、Zとあり、後ろに行くほど高級ラインとなり、スペックが良く、機能も多いということになっています。
上位のシリーズに大抵付いている最近流行りの「お掃除機能」は、皮肉にも構造を複雑にするので手作業で掃除をするには邪魔になるそうです。ということは、機能が最低限の下位のシリーズの方が良い、ということになり、お金を節約したい私にはありがたい話です。
電力の効率についても一度考えて見ることにしました。
最下位シリーズ(GEシリーズ)のMSZ-GE2219は通年エネルギー効率は5.8です。それに対し、最上位シリーズ(Zシリーズ)のMSZ-ZW2219-Wの通年エネルギー効率は7.0となっています。
なぜこのような差が出てくるのか気になったので、三菱電機のお客様サポートに電話して聞いて見ました。
上位シリーズと下位シリーズで通年エネルギー効率が違う理由は何ですか?
と聞くと、何度か確認しますと言われて保留にされ、結局以下のような回答を得ました。
制御の違いになります。
ソフトウェア的な違いということですか?
そういうことです。
温める、冷ますなどの基本的なハードウェアの部品は同じだけど、コンピュータに載せるソフトウェアが違う、と理解しました。ソフトウェアって基本コストはかからないから、下位機種にも同じのを載せてくれればいいのに、と思いましたが、それは言いませんでした。業界の事情で、値段の差をつけたいのかな、受け取りました。
エアコンのシリーズの考え方はおそらく他のメーカーでも同じだと思うので、エオリアというエアコンで知られるパナソニックのお客様サポートにも同じ質問をしてみました。すると、
快湿制御の違いです。目標温度まで行くのが早いので、その分エネルギー効率が良くなります。
「快湿制御」というのはエオリアの独特の用語ですが、要は三菱電機と同じく制御の違いということのようです。
つまり、エアコンというのは目標温度にまで到達するまで活発に動いて暖気や冷気を放出するので電力を多く消費します。目標温度に到達すると、保温だけでよくなるので、そこまで電力を消費しなくてよくなります。なので、きめ細やかな制御ができれば、たしかに、目標温度に到達するまでの時間を短くできて、電力消費を抑えることができます。
この質問でサポートの方から、
「上位シリーズの方が下位シリーズよりも、温めたり冷やしたりする部品の品質が良いからです。」とキリッと言われたら話は早くて、上位シリーズは値段に見合った価値があるとすぐに言えます。
でも制御の違いだけでそんなに値段の差をつける?と思ってしまいます。
自動車に例えてみます。燃費の良いエンジンを積んでいるのでこちらの自動車の方が価格が高い、と言われると、納得しやすいです。
でも、エンジンは同じだけど、こちらの自動車の方がソフトウェアの出来が良くて燃費が良い、と言われても私はあまり納得できません。
ソフトウェアなんていくらでもコピーできるので、なんでそれを下位機種に搭載しないの?って思ってしまうためです。
ここでいう「ソフトウェア」とは基盤上のロジックも含めています。
上位シリーズ、下位シリーズの違いに近いのが、エアコンの畳数の違いです。こちらも、モノは同じなのに、制御によってあえて差をつけているようです。同じシリーズのエアコンにも、6畳、8畳、10畳、14畳、18畳、20畳、23畳、26畳の8タイプのそれぞれに向けたモデルがあります。しかし実際は3タイプしかないという説があります。それを説明しているのが以下の動画です。
上位シリーズ、下位シリーズの違いも、業界的な事情で制御で無理やり差をつけているだけの可能性もあるな、と私は考えました。
もちろん、上位シリーズにしかない「お掃除ロボット」などの物理的に部品が違うというのはありますが、基本的な部品は同じ可能性が高いです。
センサーの機能も制御の一つだと考えていますが、やはり上位シリーズの方が高度なセンサーが搭載されています。6畳とかのせまい部屋なら人がいるところにピンポイントで狙い撃ちするような高度なセンサーは不要でしょう。
なので、最下位シリーズのGEでいいかな、と考えました。
1年型落ちモデルを楽天で商品のみ購入
ネット霧ヶ峰の一番安いモデルを探したところ、以下を見つけました。1年前の型だけど新品です。1年位なら性能も大して変わってないのに、値段は2万円位安いのでこれでいいかな、と考えました。
中古でも良いのでは?と思い以下で調べてみました。
このモデルの少し前のタイプでも3万円超えるんですよね。1万円ちょっとしか安くなっていないなら新品にしておこうと考えました。
商品自体は楽天で購入し、取り付け作業は別で頼むことにしました。楽天で購入して翌日には以下のように到着しました。
なぜ取付業者を別で依頼したかというと、専用コンセントをブレーカーからつけなくてはならないため、普通のエアコン取付業者だと対応してくれないのと、しっかり市場競争で戦っている職人さんにやってほしかったためです。以下にその結果、「電気の工事屋さん」という業者にお願いしました。取付作業の様子も以下の記事に記載しています。
取付が完了してみると、エアコンの奥行きが大きくてちょっと圧迫感がありますね。以前のはもっと薄くて、奥行きが1.5倍くらいになった感じがします。掃除しやすいように部品を外せる構造を維持するためにこのような大きさになったのかな、と好意的に推測しました。
1年間使ってみて
やはり25年前のエアコンに比べると段違いにすぐに冷えるし、温まります。また、新しいから当然ですが、カビ臭いにおいも全くしません。音も静かです。
まだ1年しか使っていないので、掃除する機会はありませんが、フラップが外せるので、やはり掃除しやすそうです。
霧ヶ峰が気に入ったので、1階の16畳のリビングにあるエアコンを上位シリーズの霧ヶ峰MSZ-ZW4020Sに買い換えました。それについては以下に詳しく書いています。
まとめ
MSZ-GE2219の良い点と悪い点をまとめておきます。
- フラップが外せて自分で掃除がしやすい
- 機能がシンプル
- しっかり温まって、冷える
- 静か
- 奥行きが大きくて圧迫感がある
奥行きが大きいので圧迫感があるのでスッキリした部屋にしたい方にはあまりおすすめしません。でも、掃除しやすくて最低限しっかり動くエアコンが欲しい方には合っていると思います。