CORONAのウィンドエアコンCW-1620-WSを購入し、戸建の6畳の和室につけました。評判の情報が少なめだったので、取り付け方、効き目はあるのか?騒音は大丈夫なのかについてもレビューします。
もくじ
姉の出産を前にして快適に過ごせる部屋を増やす
まずは窓用エアコンを購入するに至った経緯からお伝えします。
我が家は2階建ての戸建です。1階のリビングにはもちろんエアコンは付いていましたが、1階の6畳の畳の部屋にはエアコンはついていません。
去年の夏はここで母が寝ていたのですが、灼熱のような暑さだったそうです。最近の夏っておかしな暑さですからね。
実家を出て夫婦で暮らしている姉の出産が7月に迫った5月のこと、姉の夫婦と赤ちゃんが夏に遊びに来ても、快適に過ごせる部屋を用意しておこうという話になりました。
姉夫婦と赤ちゃんが泊まりに来て、この部屋に泊まってもらうためにはやはりエアコンは必須だろうということになりました。
父と母が家電量販店に行き、店員に相談すると窓用ではない通常の最新型エアコンを勧められ、本体と工事費合わせて11万円台とのことでした。事前現場調査の予約をして帰ってきました。
それを聞いた私は、窓用エアコンについて知っていたので、
それ高くない?あと、あの部屋にずっとエアコンが必要かどうかもわからないじゃん。壁に穴あけたりと、家へのダメージも大きいよね。
と伝え、多少議論しました。
実は私はまだこの段階で本当に窓用エアコンが使い物になるのか半信半疑でした。本当に冷えるの?窓と干渉しないの?うるさくない?などなど。
でも、不要になれば簡単に取り外して、メルカリで売却できるだろう、ということで、窓用エアコンを買ってみることになりました。ダメなら売却して、普通のエアコンを買い直そうということになりました。
微妙に色々ある型番にはどんな意味があるの?
父がその日にネットでCORONAのCW-1620-WSというタイプを購入しました。窓用のエアコンで最もメジャーな商品とのことです。丁度よく値下がりしていて35,000円だったそうです。
街の家電量販店だと45,000円だったので10,000円安く買えました。
CW-1620-WSのWSはシェルホワイトという色を表すようです。shell whiteだからSWが正しい気がしますが、WSということです。とはいえ、このWSは色しか示さないので、省略されている場合がほとんどです。
CW-F1620という型番もあります。Fがつく方は家電量販店向けで、付かない方は一般ルート・ホームセンター向け、という販売ルート違いがあります。Fがつく方には10年交換不要脱臭フィルターというのが付いている以外は全く同じです。うちはFが付いていない方を買いました。
ちなみに、1620の16の部分は1.6kwというスペックを示します。上位タイプでより広い部屋に対応しているタイプは1.8kwで型番はCW-1820になります。
1620の20の部分、2020年のモデルという意味です。2019年のモデルはCW-1619になります。1年2年で大幅な変化はないはずなので、型落ちを買うのもありです。
なので、このレビュー記事は、CW-1621やCW-1622などのモデルを買おうとしている方にも参考になるはずです。
時々、CW-16Aという型番を目にしますが、結論からいうと同じ物だと思って大丈夫です。これは2017など古い型番の売れ残りを、CW-1617などとして売ると露骨に古い印象になるので、CW-16Aとして売り出しているようです。数年で性能が変わることもないので、格安で売られている場合は、これを選ぶのもありです。
メルカリにもたまに出品されていますが、部品などが足りなかったり、破損している場合は別途買う必要があります。
2日後に到着しました。箱はやはりデカイです。バスケットボールと比べてみました。
箱に「約30分のスピード設置」と書いてあるので、そんなに簡単につけられるの?と少し半信半疑ですが、付けるのが楽しみです。
和室の窓の木枠につけられるの?
翌日の朝から早速取り付け作業をします。通常のエアコンを取り付ける場合は、相当DIYに慣れた方以外は取付業者に頼む必要があり、日時の調整などをしなければなりません。もちろん作業費用も発生します。
ですが、窓用エアコンであれば、基本的に自分で設置できるので、届いたらすぐに作業できるし、作業費用はかかりません。
本体登場。試してみて使い物にならない場合、すぐにメルカリで売るために箱等の梱包材は屋根裏に保存しておきます。
この窓の左側に取り付けます。基本的に父が作業し、私は横で撮影していました。
付属している詳細な据付説明書を見ながら作業を進めます。買う前に据付方法を確認したい方は以下の公式ページをご覧下さい。
本体を据付けるための取付枠をつけます。
窓枠に立ち上がりがない場合、付属の補助金具を付ける必要があります。これを付ける位置で少し迷いましたが、とりあえず付けてみます。ネジ穴を開けやすい木枠の部分に付けることにしました。キリでネジ穴を空けて、ネジで止めます。
後から考えると、この補助金具の取付が一番難しい作業です。これが適切にできれば、この後の作業で失敗する可能性はほとんどないでしょう。
そもそも、窓枠に立上りがある場合は、この補助金具をつける必要はありません。しかし口コミを調べると、補助金具無しで済むケースはまれのようです。
木枠への穴空けは場所が悪いとボロっと木が崩れる怖れもありますし、失敗しても簡単には交換できません。なので、慎重に優しく穴を空けます。ネジは金属用のドリルネジと木枠用の丸木ネジの2種類が付属されています。うちは木枠なので丸木ネジを使います。
上側も対応する位置に同じように取り付けます。
さっそく取付枠をつけます。取付枠は伸縮自在なので、81cm〜140cmまでの様々な高さの窓に取り付け可能です。
140cm以上の窓に付けたい場合は、別売りのテラス用取付枠を買えば可能です。
ここで気づいたのですが、取付枠が部屋側に寄り過ぎている感じがしました。理由にすぐに気づきました。先ほどの補助金具の取り付け方ですが、金具の立上りが部屋側に来るように付けていました。これを逆にし屋外側に立上りが来るように付け直しました。上側も同じように付け直しました。
取付枠をもう一度つけます。
上側はこんな感じになります。
下側はこんな感じになります。
ようやくエアコン本体を取付枠に取付ます。本体を持ち上げる必要があります。この作業は1人だと厳しいです。本体は21kgあります。大人2人で持ち上げました。
下側はすんなりハマり、カチっといって固定されました。
本体上側は、取付枠上部のアコーディオンとネジで固定します。
隙間をふさぐパッキンがショボい。。。
本体は固定できたので、右側にできる窓との隙間を埋める付属のパッキンを付けます。取付枠に溝があり、ここにスライドさせて付けることができます。
伸縮自在なので、真ん中にはこのような隙間ができてしまいます。
上側はこのように窓枠との隙間ができてしまいます。
下側もです。
これらの隙間はあとで対処します。
窓を半分開ける状態になるので、屋外側にも隙間ができます。なので、屋外側にも付属パッキンを付けます。こちらは粘着面を窓の金属部分につける形になります。
窓のさんとの隙間は、パッキンに切込を入れることで、隙間を埋めます。
下側にも切込を入れて、隙間を小さくします。
真ん中のつなぎ目部分は付属のテープでふさぎます。
このあたりのパッキンは、外気と遮断して冷房の効率を良くし、虫の侵入を防ぐために必要です。ただ、これらのパッキンは正直頼りないです。言い方は悪いですが、ショボいです。テープでとめる仕様なども格好悪いです。
5年、10年とはもたないはずです。長期的に使う場合は、パッキンは途中で交換することになると思います。
防犯性?期待してなかったから別にいいか
少しでも防犯性を上げるため付属の「鍵」をつけます。これは、左右の窓を固定するための部品です。窓の金属部分に穴を空けてネジで取付ます。金属用のドリルネジと木製窓用の皿木ネジがついていますが、ドリルネジを使います。キリなどで事前に穴を空けていなくても、ドライバーで少し力を入れて回せばしっかり刺さります。
下のように本体側にあるストッパーで窓を固定するので、先ほどの「鍵」をしめれば右側の窓は開かなくなります。
とはいえ、うちの場合は、取付枠が少し部屋側に寄っているため、このストッパーがしっかり窓を止めてくれません。グッと押せばストッパーを突破できてしまいます。
もしかしたら、最初につけた補助金具を木枠の部分ではなく、金属の部分に穴を空けてつけていたら、ストッパーがきちんと機能したかもしれません。
まぁ、不在時にはエアコンは使わず、ストッパーを外して、普通に窓も閉めて通常の鍵を閉めるのでいいですが。
普通のコンセントでOK
通常のエアコンは専用のコンセントが必要ですが、普通の2口あるコンセントで良いそうです。ただし、延長コードは使わず、2口でも単独で使う必要があります。
うちは、丁度窓から届く位置にコンセントがありました。電源ケーブルの長さは測ってみたところ170cm位でした。買う前に据付け予定の位置とコンセントの位置の距離が収まるか測ってみた方がいいですね。電源ケーブルには多少余裕があった方がいいし、コンセントは本体の右側から出ているので、コンセントは窓の端から120cm以内にあった方がいいと思います。うちの場合は、窓の端からコンセントまで90cmでした。
据付完了です。30分でできると箱に書いてましたが、3時間かかりました。もちろん何度もやって慣れれば短縮できると思いますが、一般の購入者は何度もやる機会なんてないですよね。
ただ、普通のエアコン設置につきものの、他に壁に穴を空けたり、室外機の設置をしなきゃならない、という悩みが無いのは気分的にとても楽ですね。
ブウォーン。えっ?うるさくない?
コントローラーは普通のエアコンに比べると小さくてシンプルです。
さっそく運転してみます。
スイッチオン。自動運転モードにします。
あれ、音がしないな。としばらく待っていると、
ブウォーン。
とエアコンらしからぬ音がします。
しばらくして理由が思い浮かびます。
あっ、これは普通のエアコンでいう室内機と室外機が一体になってるんだ。
だから、室外機の音がするんだ。
普通のエアコンを運転中に外に出て、室外機の音を聞いたことがありますか?
まさにあんな音がします。
買う前に確認したい方は、ご自宅の普通のエアコンの室外機の音を聞いてみてください。
しばらく別の部屋に行き、放置することにしました。
注目の冷え具合は?騒音はおさまった?
1時間くらいして戻ってきてみると、
冷え冷えじゃん!普通のエアコンみたい!
しっかり冷えてますね。しかもさっきうるさかった音もなくなっています。
理由にすぐに気づきました。
自動運転モードなので、設定室温まで冷えると、冷房モードでなく送風モードになるためです。つまり、基本的にうるさいのは最初に冷やす段階の何十分かだけですね。一度冷えてしまえば、うるさくなるタイミングはほとんどないです。
これなら、なんとか使えそうです。
雨降った時は?雨戸や網戸はどうする?
窓に設置している意味を考えれば当然ですが、使用時、本体背後部分の窓は開けて置く必要があります。ここら熱を逃すためです。窓を閉めて使っているとここに熱がこもって、冷房効率が悪くなるし、故障の原因になります。
基本的に雨戸も網戸も閉めようと思えば閉まります。ストッパーを外せば窓も閉まります。
雨が降った時は多少であれば、通常の室外機の扱いと同じくそのまま窓を空けて濡れっぱなしにしてもよいと思いますが、土砂降りなどの場合は、室内機側も濡れたらまずいので、使用はやめて窓を閉じた方がいいです。
運転時に網戸は閉じてても大丈夫だと思います。でも、パッキンで隙間を塞いでいるので虫は基本的に入ってこれません。また、網戸があると熱の逃げが悪くなり冷却効率が落ちるし、網戸にもダメージがあると思います。なので、網戸も窓と同じように開けておいた方がいいでしょう。
アース接地の責任は購入者に押し付けてない?
説明書を読んでいてある所が気になりました。
アース(接地)は確実におこなう
アース線は、ガス管・水道管・避雷針・電話のアース
線に接続しないでください。
アース(接地)が不確実な場合は、故障や漏電のとき
に感電する原因になります。
え?アース接地しなっきゃいけないの?
アース接地ってなんだろうと思って調べてみると、漏電時に感電しないために電流を地面に逃がすためにするものらしいです。この作業は電気工事士の資格が必要とのこと。
本体の裏側にアースネジがあります。よくわからないですが、ここからケーブルを延ばしてコンセントのアースネジや地面に繋げればよいのかな?
専用コンセントじゃなくて普通のコンセントで使える事を売りにしてるよね。普通のコンセントにはアースネジなんてないです。
販売店とかサイトとかでも自分で手軽に設置できるのを売りにしてたよね?電気工事士に頼まないとダメなの?
色々ネットで調べてみると、最近の家電はアース接地しなくても大丈夫という意見が多かったので、特に何もしないことにしました。
でも、なんかモヤモヤしますよね。
おそらく大体大丈夫なんでしょうが、万が一事故が起きた際に、責任を消費者に押し付けるために説明書に注意書きしてアリバイ作りをしているのでしょう。
「自分で手軽に設置できる」というセールスポイントと、「電気工事士のアース接地作業が必要」というのが相入れないのがそもそもの問題ですね。
まとめ
現時点でCORONAのウィンドエアコンCW-1620-WSに感じているメリットとデメリットをまとめておきます。
- ちゃんと冷える
- ホースを通すために壁に穴を空ける必要がない
- 専用コンセントが不要
- 室外機の設置に悩まなくて良い
- 普通のエアコンの設置に比べて1/3程度の費用で済む
- 自分で設置できるので届いたらすぐに設置できる
- 素人は取付に3時間はかかる
- 隙間を埋めるためのパッキンが頼りない
- 防犯用の鍵とストッパーが頼りない
- 近くにコンセントが必要
- 設定温度になるまで音がうるさい
- 土砂降り時は使えない
- 誤って窓を閉めた状態で利用すると壊れるリスクがある
- アース接地をする責任を購入者に押し付けている
正直、長期的にその部屋にエアコンが必要な場合は絶対におすすめしません。その場合は、普通のエアコンを購入し、壁に穴をあけ、専用コンセントを増設したほうが良いです。
でも、大家さんの都合で壁に穴は空けられない、専用コンセントの増設ができない、この先ずっと必要かはわからない、などの場合であれば最適な商品だと思います。費用が格安で済む上、すぐに設置でき、家へのダメージもほとんど無く、思った以上にしっかり冷やしてくれます。
ちなみに、長期的に通常のエアコンを設置する場合、エアコン本体はネットで安く購入し、業者も別でネットで依頼すると安く済む場合があります。
うちも別の部屋用に、ネットで霧ヶ峰というエアコンを買いました。
そして、業者は「電気の工事屋さん」というところに依頼しました。その体験記事を書いたのでよろしければご覧ください。